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Tsubameyado blog -side art-

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関内外OPEN!に行って参りました

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先週の土曜日に関内で開催されました「関内外OPEN!4」に行って参りました!


関内外OPEN!というのは、170組の横浜のデザイナー・建築家・アーティストの仕事場を一斉公開!ということで、普段は公開していないスタジオやアーティストの作業の様子などをこの期間限定で公開している、今年でなんと4回目を迎えるイベントです。

レセプション会場であった吉田町では道路を封鎖してビアガーデンとジャズライブが開かれ、お洒落なお祭りの様子を呈していました。
今回はそこで「花と食を掛け合わせたワークショップ」が開かれているとのことで、どんなものがやっているのか、花好きな私としては楽しみにそこに向かいました!


DSCN77311.jpg

Archiship Library&Cafe
http://libraryandcafe.wordpress.com/


通りがかるたびに気になっていたこのお洒落な場所は、ライブラリーカフェでした。
本棚には隙間なく、建築家の飯田善彦さんの建築関係の約三千冊の蔵書が並びます。

今回はそこに更に、普段は並んでいない沢山の花や植物が並んでいました!


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クリックで拡大します

こちらの花と食のワークショップをコーディネートされていたのは山根元美さんとフードランドスケープさん。

フードランドスケープ - FOOD LANDSCAPE
http://foodlandscape.jugem.jp/


地元の地産野菜や花が実際に花器に生けられていると共に、またその新鮮な野菜や花を用いお菓子にして、テーブルの上に畑のような空間を作り出しています。
なんと、食べられる薔薇の花なんかも並んでいました。

机の上には、まるでそれも装飾の一部であるかのように、可愛らしく手作りの地産野菜が使われたお菓子が並んでいました。


DSCN76592.jpg

おいしそうですね~。
どれも甘さ控えめでした。
しかし、甘さ控えめというのは食材の味を強く引き立てるため、食材自体に自信があるからこそ出来ることです。
さすがにどれも、食材の持ち味がそれぞれ生かされていて美味しかったです。
実は私、甘酒があまり得意ではなかったのですが、こちらのお菓子はとても美味しかったです!

そして、美味しいお菓子と抹茶をいただいたあとは、地産の花を生ける体験をさせていただきました!


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花に自由に触れるということを大事にされているようで、花器を一つお借りして自由に花を生けさせていただきました。
私は雲竜柳(わかりづらいですが少しテーブルの奥に見えているのが雲竜柳です)をとても気に入り、何とか活かせないものかと考えました。


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暴れる柳の根をなんとか抑えています。
「自由に気軽に花や植物に触れる」というのが趣旨のようですが、もはや真剣です。

今回特殊だったのは、地産の植物に触れるということで、ハーブや野菜など、普段生けるものとしては使わないような花材も選択肢として用意されていたところです。
確かにハーブや野菜といった植物は日々のというものを通して、身近なものですね。


DSCN77141.JPG

なんとか、形になりました。
ミント・タイム・セージの三種のハーブを合わせて入れています。柳も良い具合です。


DSCN77221.JPG

ハーブというものも、料理用のハーブとしては若い頃しか使えませんが、伸びてしまったハーブにも可愛らしい花が咲くので小さなテーブルフラワーにも使えるというお話をお聞きして、今まで長らく植えていなかったハーブをまた植えてみようと思いました。
以前は何も知らず土に植えたらその強すぎる生命力に驚いたので、次回ハーブを植える際は間引きなどをしっかりして調整していこうと思います。

なんと、気がついたら一、二時間もこのカフェにいたようです!
あまりに真剣に花を生けていたようで、時間の早さに驚きました。

ボリュームたっぷりで、身近に採れる花と食、想像以上に多くのことを学べました。
山根元美さん、フードランドスケープさん、Archiship Library&Cafeさん、ありがとうございます。



思ったよりゆっくりしてしまった、と思いながら静かなカフェからジャズライブの生音響く外に出ると、そこではチタンの実演展示が始まっていました。

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チタンの実演とは何をするのだろう、と思われるかと思いますが、こちらの虹色のペンダントトップの金属が原子番号22、チタンです。
ご覧の通り、虹色ですね。

しかし、加工する前はよく金属で見掛けるような鈍色をしていたのです。

それを、何かの水溶液に電気を通しつけると、水溶液につける度につけた部分の色が、このように変化していくのです。
なのでこの虹色は、何度も少しづつ水溶液につけた結果、このような層になって出来たというわけです。
中心付近の銀色が、本来の色ですね。
塗料を塗ったりしたわけではないのに、性質としてこんな色に変わってしまうなんて不思議ですね。

このチタンに出来る虹色というのは、モルフォ蝶の羽根、かわせみの羽根、孔雀の羽根、鰯の腹、カナブンの背中、もっと身近なものでいえばCDの裏面やシャボン玉の不思議な虹色と同じ種類のもの、
つまりいわゆる「構造色」なのだそうです。

「構造色」というのはそれ自身に色がついているわけではなく、光が表面の微細な構造に干渉し、角度によっていろいろな色彩が見えるというものです。

長年、光を扱って切り絵をしてきた私は、この新たな光の色との出会いに心躍らせました。

いえ、厳密に言えば「構造色」とは以前かわせみの切り絵を作ったときに初めて出会いました。
かわせみの羽根の綺麗な青色、緑色、それだけではない深さを持った色を、光の色でなんとか表現できないかと当時工夫を凝らしたものですが、こんな形で改めて構造色というものに出会うとは思わなかったのです。

今、また新たな光の表現を考えている私にとっては、とても刺激となる出会いでした。

実演をされていた藤川哲也さんは、これまで長らくチタン業界にて活躍されてきた方のようで、最近は「チタンをアートと結ぶ」という活動をされているようです。
「チタンはこれまで工業向け利用や軍事・運輸向け利用が多く、一般にはまだあまり知られていない金属」だと、藤川さんはおっしゃっていました。

チタンというのは、手にとってみるとそれがよりわかりますが、とても軽い!のです。
しかも、なんと金属の中で一番金属アレルギーが起きにくい金属なのだそうです。
確かに、眼鏡なんかの素材に使われているのを見たことがあります。
私の周りでも、金属アレルギーの方というのは案外多いので、これからの可能性が大きい素材なのではないか、と思いました。
私も軽度ですが金属アレルギーなので(金属を身につけていると赤くかゆくなってしまうことがあるのです)、気になるところですね。

そして、実演にお使いになられていたペンダントトップをそのまま購入させていただきました。
見えづらいですが、名前も彫っていただきました!

そして、こちらがチタンアーティスト藤川さんのホームページです。
是非チタンアート作品ギャラリーをご覧ください!
チタンアーティスト藤川哲也 titanart Tetsuya Fujikawaのページ
http://www.tifujikawa.com/



偶然ながらこんな不思議な物質と温かい人々に出会うことが出来、関内外OPEN!を後にしました。
思った以上にゆっくりしてしまって、帰るころには夕方の空が夜の暗さをたたえていました。
これからもワークショップなどあるようで、楽しみですね!
私はとりあえず、どこかでハーブの苗を見つけてこようと思います!